Godbless Their Love

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    評価:
    呉 エイジ
    アスキー
    ¥ 1,296
    (2003-11-11)
    Amazonランキング: 574720位

    ミレニアムイヤーと言われた2000年という年は、今にして思えば僕にとっても相当重要な年であった。
    なんでもカタチから入るという難病を患う僕は、長年ファンをやっている佐野元春が使っているという理由だけで
    マッキントッシュのパソコン(とはいっても当然エントリーモデルだが)を買ったはいいが使い道がわからずワープロソフトで
    日記のような落書きのようなことを書きなぐる日々を送っていた時に、当時その革新的なフォルムで社会現象を巻き起こしたiMacのスケルトンボディーに一目惚れし、半年前に中古で買ったばかりのLC靴魏室茲蠅暴个靴討修iMac SEというグラファイトカラーの渋いやつを手に入れた。まあ下取りといっても中古だからほとんど金にはならず買い換えたわけだが。
    そこでスケルトンのヴィジュアルとともに売りになっていた「簡単接続」でインターネットの世界に足を踏み入れたことによってその後の人生が大きく動いたのである。
    いの一番で訪れた佐野元春の公式ホームページの掲示板がきっかけで
    当時行われた彼の20周年記念コンサート後のファン同士の所謂「オフ会」に参加したり、
    あるファンが立ち上げたファンサイトの掲示板に足跡を残すことで今に続く同い年の友情が生まれたり、
    オノレが立ち上げた稚ホームページの掲示板に所謂「ゲスト」で初めてきてくれたのが今の妻だったり、
    ...とこじつけ気味ではあるがこれら始まりはすべて2000年の出来事である。

    そして2000年は僕が驚愕したと言ってもいいひとつの大きな才能に出会った年でもある。
    その名は呉エイジ。兵庫県に住むサラリーマンである彼にどうやって出会ったのか、
    彼には大変失礼ながら10数年経った今となってはその辺の記憶がうやむやなのだ。
    マッキントッシュユーザーだった僕はよく専門誌を読んでいた。Mac Power 、 Macfanなど。
    Mac Peopleも毎号読んでいた。ただ僕はマッキントッシュに興味があるわけで
    マッキントッシュによるホームページ作成に取り憑かれた関西人の日常になど興味はなく
    巻末の存在意義もよくわからない連載記事など当然スルーしていた。なのになぜ
    どのタイミングで読み始め天地がひっくり返るような衝撃を受け
    次号が出るまでの60日間を「よろしく哀愁」の郷ひろみのように過ごすようになったのか。

    彼のホームページ、その名もKure's Home Page にどのような経緯で辿り着いたのかも正直よく
    憶えていない。ただここを訪れたことによって己のホームページ制作の指針もできた。
    好きなことだけをやり続ける為にはバカにならなければだめだ。エンターテイナーという名のバカに
    徹しなければホームページなど何の意味もないと学ばせてもらった。

    そしてそのホームページの目玉であり(ご本人は不服かもしれないが)、彼のメジャー雑誌デビューの
    足掛かりにもなったコンテンツこそがこの「我が妻との闘争」である。

    今でこそ北斗晶やジャガー横田(双方女子プロレスのレジェンドというところが興味深い)で認知されている
    「鬼嫁」という、一頃の読売テレビなワードをITワールドに引っ張り込んだのは20世紀の彼の偉業だ。
    テレビドラマにもなった例のブログなど僕に言わせればかなり程度の低い粗悪品である。
    あのブログの筆者と呉氏とでは根本からして表現のステージが違いすぎる。
    ミステリマニアでもある呉氏には行間にちゃんと愛があり、「嫁」さまの可愛らしさ、読者の心を和らげる空気が
    封じ込めてある。それだからこそ、毎回の締めである彼からの独身者への一言が生きる。
    なにかっちゃ長い改行でスクロールを誘い大した笑いのないオチを入れる行為に終始する、よくアイドルなんかがブログで使うやり口の先鞭をつけただけで登場人物のチャームが一切伝わってこない日記とは大違いなのである。
    あのような代物で荒稼ぎされてはワガツマファンの外野である僕などは忸怩たる思いで袖を噛んでしまうところだが
    当の呉氏の意識はそんな低いところにはなくオノレの持てる才能を、衝動を、発光(スパーク)させることでいっぱいなのであろう。
    だからこそ中断時期はあったものの15年にも渡って連載が続けられたに違いない。

    そう、約14年前に僕を驚愕させたその連載がこの程、Mac People 2014年9月号をもって終了したのである。
    第81回「世界中の誰よりも愛する我が妻、との闘争」という一見すると大団円拒否の身も蓋もないタイトル...。
    これは豪快な最後っ屁で大笑いさせてくれるに違いないと思いながら読み進める。
    妻帯者としても、約3か月前に発症して治癒しかけている胃潰瘍が再発しそうな展開にドキドキしながらも
    クスクスとジャブを打たれる、が...

    「これが『我が妻との闘争』の内幕である。」あたりから雲行きがおかしくなってきた。

    ひょんなことから変名による秘密の連載が妻にばれて、そこそこウハウハな原稿料や印税を握られたがそのお金の使い道が明かされるあたりからモードが変わってきて、気がつくとすっかり彼らの愛に泣かされていたのである。
    前述の通り彼はミステリマニアである。そんな彼らしく、15年にわたって張り巡らしてきた伏線を
    すべて回収にかかってきてそれに成功している。

    なによりも特筆したいのは、是非手に取って読んでほしいので詳しいことは書かないが
    結婚したときに決めた2つの決め事のくだりだ。
    この連載を読んできた人の中で、この夫婦がそんな取り決めをし、
    現在も愚直なまでに遂行している事実があるような匂いを嗅ぎ取ることができた人間が
    いったい何人いるというのだろう。
    僕は愛妻度だけは呉氏に勝っていると思っていた自分が恥ずかしくなった。
    結婚13年目で真正面から
    「頭突きのキス」をできていると
    胸張って言えるのかオレは?
    そんな状態で、
    当の呉氏に「日本のジョン・レノン」などとおだてられて得意気になっていた自分に
    投げっぱなしジャーマンを食らわせたくなった。
    呉さん、あんたって人はまったく罪な男だよ。
    ここからはちょっと愚痴らせてもらうよ呉さん。
    あんたのホームページのドモホルンリンクに加えてもらいたくって
    メールしたのに相手にしてもらえなくて
    当時のオレは恨んだよ、
    「大物気取りかコノヤロ」って。
    でもね、
    あんた、あんたは大物だったよマジで。ジーマで。
    10年以上かけて今回それを思い知らされたよ。

    そしてツイッター始めたって知ってフォローして、
    最初にコンタクト取ってくれた時は
    心底嬉しかったよ。
    そしてあまつさえこんなろくすっぽ更新もしないクソブログの
    主をつかまえて戦友と呼んでくれるなんて光栄至極です。
    本当にありがとう。そしてこれからもよろしくお願いします。

    今回のワガツマ完結は
    漫画雑誌でよくあるところの
    【第一部・完】だと思ってますから。
    あなたも言ってた、

    また、いつか、どこかで。

    オレはこれ本気で信じてますからね。

    GROW OLD ALONG WITH HER.
    MY FRIEND.

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      • 2017.03.29 Wednesday
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